メタバースのビジネスへの導入メリット・課題と活用事例を解説!
タロタロ

最近、メタバースってよく聞し、興味はあるけど、実際にはどんなものなんだろう?

オンラインでのコミュニケーション需要が高まっており、メタバースは、急速に人々の生活や仕事に普及していくと考えられていますよね。

そしてメタバースって主にゲーム関連での事業のように思うけど、ゲーム以外には利用されていないのだろうか。

実際のところメタバースは、ビジネスとしてどのような事業に活用されているのだろうか。

自社の事業が参入するなら、どのような方法があるのか知りたい。

そうは考えていても、

・そもそもメタバースって何なのか
・メタバースのメリットって何だろうか
・どのような活用事例があるのだろうか

と思っている人もいるのではないかと思います。

そのような方に向けて、今回はメタバースのメリットや活用事例についてまとめてみました。

この記事では、メタバースのビジネス事例について理解できるよう、初心者に向けて、重要事項を簡潔に解説していきます。

この記事を読むと、メタバースのビジネス事例について知ることができますので、少しだけお時間をください!

ビジネスになっている「メタバース」とは

メタバースとはどういうものか、改めて確認しておきましょう。

メタバースとは

メタバース ビジネス

メタバースとは、インターネット上に構築された3次元の仮想空間です。

超越を意味する「meta」と、世界を意味する「universe」を組み合わせた造語で、ニール・スティーブンソンのSF小説に登場する仮想空間の名前が由来になっています。

メタバースは、現実世界に限りなく近い状態で活動できることです。

現実社会と同じく時間が流れている世界で、アバターを動かして仕事をしたり遊んだりすることができるんですよ。

もちろんオンライン会議やバーチャルライブに参加することも。

VR(仮想現実)との違い

メタバース ビジネス 仮想現実

メタバース内では、ユーザーは自分の分身となるアバターとして行動し、周囲の人(アバター)とコミュニケーションが取れ、作業を行うことができます。

基本的に各ユーザーは自分の意志で活動するので、「コミュニケーション」「共同作業」が重要です。

一方VR(Virtual Reality)とは仮想現実を意味し、「実際には起きていないことを仮想的に体験する」ことを目的とした手段や技術です。

VRでは「体験」が重要で、自身の視覚や聴覚に訴えて、現実に起こっているかのように錯覚させます。

現実では起こりえない状況や危険を伴う場面も再現できるので、ゲームやシミュレーションなどの分野で利用されることが多いですね。

メタバースビジネスが注目されている背景

メタバースは徐々に認知度が広がっていて、新たな事業の創出や市場の拡大など将来性が期待されています。

ここでは、メタバースが注目されている3つの背景をみていきましょう。

VR(仮想現実)技術の発展

メタバース ビジネス VR技術

メタバースが注目されている背景のひとつに、VR(仮想現実)技術が急激に発展し、一般層にも普及しはじめていることが挙げられます。

メタバースを活用したコンテンツやサービスは2000年頃にはありました。

しかし技術が未成熟であり、クオリティの高い空間演出が難しかったことから、一般ユーザーや企業に浸透しなかったのです。

これらの課題は、技術の進化により解決しつつあります。

具体的には、スマートフォンが普及し、VRゴーグルが安価になってきたことで、メタバース利用に必要な機器を購入しやすくなりました。

今後はさらに多くのユーザーが流入し、市場規模が拡大すると見込まれています。

NFT(非代替性トークン)市場の発展とメタバース市場規模拡大予測

NFTとは、ブロックチェーンの仕組みを使って、デジタルデータの保有者情報を管理する技術です。

 NFT(非代替性トークン)
NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)とは、デジタルデータに唯一性を持たせる技術です。これはブロックチェーン上で管理され、デジタル資産の所有者や取引履歴を追跡することが可能です。さまざまなデジタルデータに適用され、唯一無二のデジタル証明書として機能します。

 ブロックチェーン
ブロックチェーンとは、取引データを「ブロック」という単位で記録し、それを「チェーン」としてつなげて時系列に保存する技術です。この仕組みにより、データの改ざんが困難です。ブロックチェーンは多くの参加者に同一のデータを分散保持させることで、データの信頼性を高めています。

NFT(非代替性トークン)の登場により、デジタルデータの保有者情報の証明が可能となり、偽造やコピーを防止できるようになりました。

これはデジタルデータにも資産価値を与えられることを意味します。

NFT(非代替性トークン)と仮想通貨を組み合わせれば、メタバース内で世界中の人々と経済活動を行うことができるので、市場の発展が見込まれます。

そしてNFT市場に限らず、インターネットの中核を担うであろうメタバースの市場規模は、今後大きく拡大することが見込まれています。

事実、多くの企業がメタバース分野への進出を表明しています。

新型コロナの影響によるニーズの変化

新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの場面でリアルな接触が避けられるようになり、オンラインの需要が高まりました。

ビジネスにおいても、テレワーク、オンライン会議、オンラインイベント等が普及しています。

このような経緯から、オンラインでも、一層リアルなコミュニケーションを実現する手段として、メタバースに注目が集まっているのです。

タロタロ

確かにコロナ禍ではリアル活動が制限されたため、何でもかんでもオンライン化が進んでいったよね!

メタバースビジネスの市場規模

メタバースの市場規模は現在どの程度で、将来はどのように推移すると考えられているのか見てみましょう。

世界のメタバース市場規模推移と予測

まずは、世界でのメタバース市場規模についてです。

世界のメタバース市場規模の推移と予測

メタバース ビジネス 世界市場規模

引用元:総務省令和7年度情報通信白書(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/datashu.html)

2023年、世界のメタバース市場規模は567億ドル(7兆9380億円:1ドル=140円として)でした。

2030年には5,078億ドル(71兆920億円:同)と、2023年の約9倍の市場になると見込まれています。

事業内容としては、eコマースが全体の約40%、ゲームが約33%を占める見込みです。

日本のメタバース市場規模推移と予測

続いて、日本のメタバース市場規模についてです。

日本のメタバース市場規模の推移と予測

メタバース ビジネス 日本市場規模

引用元:総務省令和7年度情報通信白書(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/datashu.html)

日本のデータは「年度」になっていて、世界のデータ「年」とは多少のズレはありますが、いずれにしても右肩上がりになっています。

2023年度、日本のメタバース市場規模は1,863億円でした。

2030年度には1兆8700億円と、2023年度の約10倍の市場になると見込まれています。

世界市場に占める割合は、2023年度が2.3%、2030年度は2.6%と、大きな変化はないようです。

タロタロ

世界における日本のシェアは約2%と、まだまだ少ないんだね!

メタバースビジネス3つのメリット

ビジネスにおいてメタバースを活用すると、次のようなメリットを得ることができます。

ビジネスチャンスを創出できる

メタバース ビジネス 創出

最初のメリットは、ビジネスチャンスを創出できることです。

メタバースのビジネス活用は、まだ始まったばかり。

参入企業にはメタバースを利用して販路拡大したり、メタバース上で提供する新規サービスを開発したり、多くのビジネスチャンスが期待できます。

メタバースがさらに普及し、メタバース上で過ごす時間が増えると、ビジネスの市場規模も拡大していくと考えられます。

今後も技術の進化によって、メタバースでできることの幅が、さらに広がる可能性が大きいでしょう。

タロタロ

いろんなビジネスが出てきて、将来の生活がもっともっと豊かになってほしいね!

経営コストが削減できる

次のメリットは、経営コストが削減できることです。

メタバースオフィスを利用すると、社員の交通費、オフィスの賃料・光熱費などの発生を抑えることができます。

各種イベントを開催する際も、会場のレンタルコスト等は不要になりますし、設営や掃除などの時間も削減されます。

メタバース構築には一定のコストはかかりますが、総合的にはコスト削減が期待できます。

イベントに参加するユーザー側から見ても、移動せずに遠くの人とコミュニケーションができますので、移動の費用も時間もかかりません。

現実世界でのハンディキャップを解消しやすい

メタバース ビジネス ハンディキャップ

3つ目のメリットは、現実世界でのハンディキャップを解消しやすいことです。

メタバースが普及すると、多くの人にとって住みやすい社会を実現することができます。

例えば障害を抱えた方、病気療養中の方、高齢の方など会社に出て働くことが難しい方でも、メタバース上であれば接客などの仕事ができます。

このため、通常の社員と同等以上の力を発揮することが期待できるのです。

仕事だけでなく、気軽に旅行を楽しんだり、医療サービスを受けることができたりすることが実現されることでしょう。

メタバースビジネス3つの課題

メタバースビジネスであってもメリットだけでなく、課題もあります。

法整備が追い付いていない

メタバース ビジネス 法整備

最初の課題は、法整備が追い付いていないことです。

現時点において、メタバース内での事象に対する法律の整備は十分とは言えない状況です。

商取引やメタバースオフィスでの法人設立等、法整備を待たないといけない部分が多くあります。

アバター同士でのコミュニケーションにおけるトラブルやハラスメント被害もあり、各自の行動には注意が必要です。

法整備についての最新情報を確認するとともに、社内でのルール整備を進めることが重要であると承知しましょう。

依存症や健康へに対する悪影響の可能性がある

メタバースが居心地のいい空間になればなるほど、依存症への配慮に注意を配る必要があります。

そして、メタバースで過ごす時間が長くなりすぎることで健康にマイナスの影響が出ることが考えられ、注意が必要です。

セキュリティ対策と不正取り締まり対策が必要である

メタバース ビジネス セキュリティ

メタバースでは、セキュリティ対策がどうしても必要になります。

オンラインビジネスにおいて顧客データなどの機密情報の漏洩を防ぐためにも、セキュリティを強化せざるを得ません。

また、メタバースには政府や警察などがなく、不正行為があったらどう取り締まるのかが決まっていない状況です。

さらに、現在ネットで問題になっている誹謗中傷やストーカー等の問題が、メタバースではどのような形で表れてくるのかがわかっていない状況です。

メタバースビジネス4つの活用事例

メタバースビジネスの事例について、ここではバーチャルショップ、ゲーム、バーチャルオフィス、オンライン研修について紹介します。

バーチャルショップ

メタバース ビジネス バーチャルショップ

3次元CGで作成されたメタバース上の店舗をバーチャルショップまたはメタバースECと呼びます。

これまでのオンラインショップとは異なる形で、購買体験の向上が見込まれています。

具体的には、友人のアバターと一緒に買い物を楽しめる点や、ショップの店員に相談しながら商品を選べる点は、メタバースならではの魅力です。

商品を360度あらゆる角度から見ることができますし、使用イメージを動画で確認するなど、臨場感あふれるショッピングを楽しむことができます。

タロタロ

友人や店員さんと相談しながらショッピングができるなんて、買い物ひとつをとってみても、ますます進歩していくんだね!

ゲーム

メタバースが普及している分野のひとつがゲーム業界で、今後も事業規模が伸びていくことが予想されます。

人気ゲームにおいては、世界各国の登録プレイヤーが4億人に達するものもあるのです。

そして多くのユーザーが存在することから、ゲームという枠を超えてビジネスプラットフォームとしても活用されるでしょう。

実際、ライブイベントが開催されて多くのユーザーが集まっています。

企業にとってこれらゲーム空間は、格好の広告出向先になりますし、商品を販売することも行われているのです。

バーチャルオフィス

メタバース ビジネス バーチャルオフィス

メタバースに設置されたオフィスはバーチャルオフィス(仮想オフィス)と呼ばれます。

複数人が同じ空間に集まって仕事をしながら、アバターで会議をしたり会話をしたりします。

社員のテレワークでは個別に離れて働きますので、孤独を感じやすいという課題があります。

しかしバーチャルオフィスを活用すれば、今までのオフィスと同様に、仕事中のコミュニケーションの活性化が図れるでしょう。

バーチャルオフィスが導入されれば、遠くに住む優秀な人材でも採用しやすくなります。

障害がある人、家族の介護や育児がある人など通勤が難しい人でも、積極的に参加することが可能です。

オンライン研修

メタバース ビジネス オンライン研修

メタバースは、研修やトレーニングの分野でも実用化されつつあります。

教育や研修の業界においては、講師がメタバースで授業をしたり、受講生がアバターを使って議論したりする取り組みができているのです。

転倒する事故、落下する事故など、現実では研修できない危険な行為について学習することができる点は、利用価値が高いと考えられます。

メタバースに研修施設を用意することで、作業員の安全を確保しながら、現場に近い環境で研修できるようになりました。

まとめ

今回の記事はいかがでしたでしょうか。

メタバースとは、インターネット上に構築された3次元の仮想空間で、ユーザーはアバターとして行動し、周囲の人(アバター)とコミュニケーションが取れ、作業を行うことができます。

メタバースが注目されている背景にはVR(仮想現実)技術の発展、NFT(非代替性トークン)市場の発展とメタバース市場規模拡大予測、新型コロナの影響によるニーズの変化があります。

世界でのメタバース市場規模は、2030年には5,078億ドル(71兆920億円:1ドル=140円として)と、2023年の約9倍になると見込まれています。

メタバースにはビジネスチャンスを創出できる、経営コストが削減できる、現実世界でのハンディキャップを解消しやすいというメリットがあります。

一方では法整備が追い付いていない、依存症や健康へに対する悪影響の可能性がある、セキュリティ対策と不正取り締まり対策が必要である、といった課題があります。

メタバースビジネスの活用事例としては、バーチャルショップ、ゲーム、バーチャルオフィス、オンライン研修などがあります。

この記事が、あなたにとって有益になれば大変うれしく思います。

タロタロ

最後までご覧いただきありがとうございました、副業ブロガーのタロでした!